
染井為人「滅茶苦茶」Audibleで聴いた
途中までネタバレ無しです。

・「正体」とかで有名な染井為人の小説ですね。
・まあ面白かった、序盤はあんまりだったけど後半加速してきて良かった。
・コロナ小説ですね~。コロナ禍の日本でちょっとずつ運命が狂っていく3人を描いた小説です。
・3人はそれぞれ、進学校に通ってるけど勉強についていけなくなった男子高校生、高収入だけど結婚できないアラフォー女性、国から補助金がもらえなくて詰みかけているラブホテル経営者の3人です。
・ジャンルに分けるならサスペンスとか犯罪小説とかなんでしょうけど、軸はコロナにある感じですね。
・2023年5月の話です。2年前か・・・。2023年の5月が2年前ってガチ?
・コロナって今は流石にだいぶ落ち着いた感じがあるけど、こうして振り返ってみると、やっぱりあの頃は大変だったなあと思います。大変だったというか、みんなおかしかったよな?おれも含めてさ・・・。
・おれはなんやかんや致命的なダメージは負わなかったから冷静に総括できてるけど、この小説の人たちみたいに運命を狂わされた人もいっぱいいるわけで、だからどうしようって話でもないけど、次はおかしくならないようにしたいよな・・・。
・コロナ禍で人間がおかしくなってしまうことを「心のコロナ」って作中で表現してるけど、だったら心の集団免疫も獲得したいよな・・・。
(ここからネタバレありです)
・中盤までは「おもしろいけど、この作者、こういう作品ばっかだな」って思ってました、正直。ぜんぜん面白いけど語り口が淡々としていて、なんというか作者の気持ちが乗っていない印象があった。登場人物が生き生きとしていないというか・・・。
・でも後半、みんなが樹海に行く展開で「あっ」ってなって、そこからは楽しい気分で聞けた。
・全員が樹海で事故る展開で完全にバカ小説みたいになっちゃってるんだけど、それがいいんだよな。滅茶苦茶にご都合主義だけど。途中まで真面目過ぎたんだよ。途中までも割とご都合主義だった気もするけど。
・そんで最後なんとなくハッピーエンドっぽくなって良かった。作者も笑いながら書いてるだろこれ。
・もっくんがミヨコを捕まえて「結婚できなそう」とか好き勝手言ってるのが、なんというかキャラが生き生きしていていいなと思った。言っとる場合か?って思う。ミヨコもレオに対して「男子高校生だから肉とか食いそう。でもあいつは少食っぽい。オッサンのほうが食いそうだ」みたいなことを好き勝手言いながら鍋の準備をしているのもよかった。ウキウキが伝わってくる。
・3人で鍋やろう、とかいう意味不明なラストになるのもよかった。なんで鍋なんだよ、と思うんだけど、でも鍋ってワードが出た瞬間に、あ、おれが欲していたのはこの3人の鍋だったのか・・とストンと腑に落ちる感覚があって良かった。
・染井為人って筆早すぎん?Audibleでわりとサクサク聴いてるけどどんどん供給があって全然追いつかんよ。
・染井為人作品で好きなのは・・・「正義の申し子」かな~やっぱw 最後バカ小説になるのがいいんだよな。バカ小説のセンスがあるんだからもっと思い切ってそっちに振ったのも読んでみたいよな。ヤクザとか半グレとか犯罪とかも面白いんだけど、犯罪が絡まない小説も読みたい・・・。全部読んでるわけじゃないからもう書いてたらゴメンだけど・・・。